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お盆が開けてのある日


お盆が開けてのある日。
Aさんと、Bさんと、るなの会話。

御主人が亡くなって2年になるAさんが話を始めた。

A「この頃わたし、少しぼけているみたいで…。」
るな「どうしたんですか?」

A「このお盆に初めて亡くなった主人の部屋で寝たんだけどね。
部屋は真っ暗でベッドなんだけど、暑いからドアを開けてたら、
夜中に『ここ、閉めておくからね』と
男の人の声がしてドアを閉めるから、『はい』と返事をしてそのまま寝たのよ。

あとからトイレに行きたくて目が覚めて、さっきドアが閉められたからと
思ったら、ドアは開いていて。
よく考えると、主人が亡くなって私一人なのに、男の人の声がしたのが変で。
ちょっと、どうかしてるみたい。」

るな「その声は御主人なんですか?」
A「他に考えられなくて。」

るな「お盆にやっぱり帰って来られたんですね。」
A「それしか…。」

るな「そう言えば、わたしの実家の墓は山の中にあって、
土葬だったのを一つのお墓にまとめていたんです。
そしたら、おばから電話があって、
『亡くなった父が夢に出て来て、お墓が綺麗になるって喜んでたんだけど、
心当たりある?』って。

それで『お墓を綺麗にしてるところです。』って答えたんだけど。
わたしのおじいちゃんが出て来たんですね。

このタイミングのおばからの電話は、やっぱり、あの世から見てるんだって思いましたよ。
父は初七日や四十九日のタイミングの時に、ありがとうって出て来ました。」

B「私は母が亡くなってから、一度も夢に出て来ないんです。
母の葬式の日に、みんな集まっているとき、誰かが肩をトントンってたたいたんです。
振り返って、みんなに尋ねると知らないって。それがずっと気になって…。」

るな「それなら、自分がお母さんの立場になって考えるとすぐ分かりますよ。
自分が死んで悲しがっている娘に肩をたたく時の気持ちなんだから。」
B「そうですね。それなら安心です。」

A「そう言えば、私の父は病院に入院していて、
帰りたい、帰りたいって、ずっと言ってて。
亡くなったあと毎晩夢に出て来たんだけど、家の玄関の上がりぶちに座ってる姿で。
でも四十九日が終わったら、全く出て来なくなった。」

ある日の会話でした。


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by yumemiryoku | 2011-08-22 14:08 | 日々のこと