カテゴリ:1話 人を殺す夢( 1 )

1話 人を殺す夢

第二章  不安な夢たち

 第一章の一部をまとめて、 『―しあわせとひらめきを呼ぶー夢見力』
というタイトルで小冊子を作りました。
そうして、「読んでみてね。」と周りの人たちに手渡しました。

 すると、何人もの人がはっとした表情になり、
「こんな夢を見るんですけど、」と話してくれました。

 その多くが、まずは不安な夢です。

その場でこれこれですと解釈することはできませんが、
シンボルの基本的な意味を伝え、
いつ頃の夢かを尋ねるようにしています。

夢は基本的には、今、どういう状況にあるのかを教えてくれているからです。
昔見た夢なら、その当時抱えていた問題についてのメッセージの夢です。
すでに済んでいる事なのです。

 聞いてみると、やはりずっと前の夢でした。
いったい何を伝えているのかがわからないので、不安を抱えたまま、
十年も二十年も過ごしていたわけです。

もし解釈のヒントがあれば、「何だ、そういう事だったの。」で
済まされる事がほとんどです。

 夢はどんなに恐ろしい夢でも本当はあなたを傷つけたくはないのです。
ただ、ずっと前から伝えていたのに、気づいてくれないので、
だんだん怖い夢になってでも教えようとしていたのです。

 最初に紹介する夢はそんな一例です。

1話 人を殺す夢

夢の中で人を殺しても、心配しないで

山内さんは五十代の男性です。

人を殺す夢を何度も見たのですが。
ナイフで相手を刺すんです。
目が覚めて、ああ、夢でよかったと何度も思いましたよ。


るな それは大変ですね。・・・いつ頃の夢なんですか。
山内 十年ぐらい前です。その頃は、とても大変な頃で、
    それで、そんな夢を見たのでしょうかね。

るな 今は見ないんでしょう?
山内 そうです。

るな 夢の中場合、相手の人とは具体的にその人を指すのではなく、
    自分のことを指している事が多いですよ。
    『殺す』というのは相手ではなくて、逆に自分のエネルギーが
    奪われていることを示しますが。
山内 そうですか。よかった。
    それともう一つ、明け方の夢が正夢というのは本当ですか。

るな 私はそうは思っていません。
    だれでも一晩に4~5回は夢を見ているそうですが、
    次々に忘れてしまっています。
    明け方の夢だけ、やっと覚えているのです。
    ですから、それが正夢だとは限らないと思います。
山内 ああ、それならよかった・・・。

 殺す夢は、これは耐えられません。
何故こんな夢を見させられるのか、
ここで少し、スピリチュアルな解釈をしてみましょう。

 解釈の基本は、夢の中に登場する人は全部自分だという事でした。
「殺そうとしている自分」はもちろん自分だし、
「殺される相手」も自分だという事です。


ナイフ』は不必要なものを切り取る道具です。
殺す』には自分のある側面を処分するという意味があります。
「処分される側面」とは、考え方、ふるまい、言葉遣いなどのことです。

これを解釈すると、嫌な相手をナイフで刺しているつもりですが、
実は自分の要らない所をナイフで削り取っているという解釈になります。

なんだかあべこべになっちゃいました。


ですから、山内さんの夢は、自分のこれまでの言動が、
なにかトラブルの原因になっているので、振り返って見なさい、
と伝えているのです。


このように恐ろしい夢にまでなると、もう、振り返って見ましょうね、
と言う優しいレベルではないのです。
夢はなんとかして山内さんに教えたいのです。
現在の苦境の原因を。

夢の中で苦しみを昇華させている

夢に「補償作用」というのがあります。

現実の世界で、ナイフで刺されるような苦い体験をして、
なおかつ我慢をした場合、夢の中でナイフで相手を刺して
バランスを取るわけです。

こうして、現実の世界で事件を起こさないように、
まるく収めてくれる働きが夢にはあります。
ですから、明け方にこんな夢を見たら正夢になるかも知れないと
心配する必要もありません。

しかし、いつまでもこんな悪夢をみるわけにはいきません。
どうしたら、こんな夢を見なくなるのでしょうか。
どこをどう変えたらいいのか、もう少し具体的に分からないでしょうか。

もし、「血を流している」ようなら「どこを傷つけたか」を見ると
ヒントになります。
傷ついているところに問題の原因があるのです。
首でしょうか、胸でしょうか。

なら言葉の分野。
なら愛に関する事。
それぞれをシンボルとして客観的に調べていくと、
手がかりがつかめて来ます。

もう一つの手掛かりは相手の人にあります。
「相手のひと」はあなたにとって、どんな人でしょうか。
いくつかイメージが湧くことでしょう。

大体は嫌な人です。
その人のことを思い出すだけで、また不愉快になるかも知れません。
けれども、その人と同じ問題点があなたの中にもありますよ、
と夢は教えてくれているのです。

スピリチュアルな世界で変わりなさいと言われたら

「こちらに問題はない。」と思うのがスピリチュアルな学びの第一段階です。
スタートラインです。

「いや、もしかしたら自分より弱い立場の人に
同じ事をしているのではないか。」と内省するのが、第二段階です。

「ああ、そんな問題点が自分にもあったなあ。」と気づけば、第三段階。
スピリチュアルなものの見方の始まりです。

気づくだけでも素晴らしいのですが、次にしたいのは問題点を直す事。
これが第四段階です。

すると、「お試し」が来ます。
もう一度同じような事態が起こります。
さて、新しい態度で乗り越えられるでしょうか。

自分では問題点を直したつもりですが、また昔と変わらない反応をして、
大体は「ああ、また同じ反応をしたなあ・・・」
と反省することになります。これが、第五段階です。

でも、この時、自分の態度を振り返る事が出来た点が、
第一段階目と大いに違います。

この時、私たちは一つ変わります。

ここまできてやっと、あの『ナイフ』が自分の不必要なところを
切り取ってくれた事になるのです。
ようやく夢のメッセージを受け取ったことになります。

ふーっ、やれやれです。

ところで、問題点とは悪い態度だけではありません。
不必要に卑下する態度や遠慮や、謙虚すぎる態度も、
チェックしてみましょう。
文句を言われやすい人は、その可能性がありますよ。
いじめられやすい人もです。
 
 スピリチュアルな世界はこの反省の繰り返しです。
いくつもいくつも、この反省とテストをやり続けるのです。
あなたを写しだす鏡は次から次へと現れて来ます。
たぶん、終わりはないのです。

でも、鏡はあなたの美点や可能性をも写し出してくれます。
夢の中にもし、憧れのひとが出てきたら、
「その素敵なところもあなたにありますよ。」ということになります。
その可能性を受け入れたら、せっせと自分を磨きましょう。


 夢は気づいてほしい事をシンボルにして伝えてくれています。
ずうっと前からです。
あなたを傷つけないようにと深く配慮してくれています。
しかし、それに気づかないと、怖い夢にしてでも伝えようとして来ます。

 ですから、夢に正面から取り組もうとすれば、悪夢はなくなります。
「取り組む」とは夢からのメッセージを受け取り、
自分の行いや言葉遣いなどを変えていくという事です。

 夢にナイフまで出てくるときは、よくよく自分を見つめ直してください。
ほおっておくと病気にまですすむことがあります。     



次へ⇒ 

[PR]
by yumemiryoku | 2009-11-12 20:30 | 1話 人を殺す夢