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第33話 ダルマと万引きするおじさんの夢

スピリチュアル夢セミナーの最後のお話です。
基本のおさらいをしましょう。

解釈の基本は、夢の中の登場人物は
すべて自分の一部だと考えて見ることでした。


最後の柴田さんの夢の中から、徹底的にみてみましょう。

柴田 普段あまり夢を見ないのですが、最近やけにはっきりした夢を
    見たのでセミナーに来ました。


心臓発作で倒れた女友達を助けました。

その後、夫とショッピング・モールに出かけました。
店のエスカレーターの所で、かつてのテニスのパートナーで、
今もテニスを続けている女友達にばったり会いました。

「久しぶり」と挨拶して、二階に行くと、
かわいらしいおもちゃコーナーがあって、いろいろ見ていると、
若い親達が子供と写真を撮りたいと言うので、世話をしてあげました。
「これって商売になるかも」と思ったりしました。

ふと見ると陳列棚に、ひっくり返った小さなダルマがあったので、
戻して、まっすぐにしました。
ダルマは赤いのでなく、和尚の姿をしている分です。

後ろをみると、頭のはげたおじさんがいて、万引きをしていたので、
夫と捕まえて、説教して、改心させました。

その人がこれまで全国をまわって来たと言うのを聞いて、
老後は夫と二人でこうやって悪い人を改心させてまわるのもいいかな
と思いました。


柴田さんは五十代の女性で、ご主人もそろそろ定年に近くなり、
二人で退職後の話をよくしているそうです。
そんな気分が表れている夢です。

いったい夢は何を伝えているのでしょうか。

るな この中で一番メッセージ性があるのはどれでしょうか。
林    『ダルマ』と『はげたおじさん』です。
     だって頭の形がおなじですもん。

みなさん、納得です。

その通りです。さすが、夢との付き合いの長い林さんです。

でも、なんで、ダルマとハゲたおじさんが?

 まず「ひっくり返った小さなダルマ」について解釈してみましょう。

赤いダルマは選挙のときに、当選した人が片目を入れるので、
みんな良く知っています。
これは達磨和尚がモデルです。
この達磨和尚は何年も壁に向かって瞑想をし続けたことで有名です。

この夢ではダルマが「和尚の姿」をしています。
ですから、柴田さんにとっての『ダルマ』とは「選挙」ではなく、
「瞑想や悟り」のシンボルです。

ダルマは本人の一面です。
それがひっくり返っていたのですから、
「瞑想してないよ」という事になります。


では、万引きするハゲたおじさんは何?

これも本人の姿です。
『 はげ 』はクラウン・チャクラのシンボルです。
クラウン・チャクラは、始めの頃にお話したように、
目覚めたクンダリーニが目指す所です。
ですから、これも悟りの象徴です。


この事から、『はげ』とは
スピリチュアルな自分の一側面という事になります。

柴田さんの心の奥には、瞑想して悟りたいという望みがあるのが
夢にあらわれています。



それが万引きをしています!

『 盗み 』はエネルギーを奪われていることを示します。
自分で決めたことなのに、やりたくなくなって、ぐずぐずする事によって
エネルギーが下がる様子です。
ここでは盗んでいる方ですから、人からエネルギーを奪っている事になります。

これらから、「万引きをするハゲたおじさん」とは、
スピリチュアルな成長を目指したいのに、
何もせずに、人からエネルギーを貰っている姿の象徴になります。

やはり、ダルマとハゲたおじさんは同じものでした。

いやあ。解釈して見ると、内容が厳しいですねえ。
まるで、ルナの事まで言われているようです…。ハイ。


エネルギーは本来宇宙から各自で受け取るものなのですが、
私たちはそれを知らないので、つい身近な人間から奪おうとします。


厳しいようですが、身近な人への態度を振り返る必要があります。

どうやら、柴田さんは「主婦業と瞑想の両立」というテーマを
持っているようですね。
過去世でよく瞑想した魂を持つ人は、現世でも瞑想に憧れるし、
日常生活が忙しいので、なかなか、それが出来ないという
ジレンマを持ちます。

柴田さんの場合は、この夢からすると、
瞑想から得るものは大きいのでしょう。
かつては瞑想の中で光を見ては、見とれていましたよ。


柴田さんは娘を嫁がせたばかりで、母親として尽くした人生が
ちょうど一段落した所です。
夢は、かつてのように瞑想したりして、
もう一度スピリチュアルな成長を求めるよう、促しています。


最初に出て来た「二人の女ともだち」も柴田さんですよ。

さて、最初の方に出て来た二人の女友達についても調べておきましょう。

まず、「心臓発作で倒れた女友達」です。
『 心臓 』は愛やフィーリングを感じる所です。

これが発作を起こしたと言う事は何か心痛むことや、
感情的な問題が起こった事を暗示しています。

そして、それを「助けた」のですから、その問題を自分で克服して
自ら立ち直った事を教えています。

「今もテニスを続けている友達」とは、柴田さん自身がテニスを
していたので、「かつての自分」のシンボルです。
その人とちょっとだけ挨拶して別れていますから、
もうテニスには未練はないようです。

そして、二階に行きました。
家も自分自身でしたね。
二階』は精神分野を示しています。
一階』は肉体や物質の世界でした。

ですから、柴田さんは物質の世界に別れを告げて、
精神分野に向かった事になります。

『 店 』はその人の才能や能力の大きさを示します。
それが「ショッピング・モール」ですから、大きな可能性があります。

この夢全体は、心の痛みを克服したり、
これまでの趣味の世界とも離れて、
新しい、スピリチュアルな世界に行こうとする時機が
来ている事を表しています。

しかし、瞑想をするのが困難で、人からエネルギーを奪ったりしているよ。
と、教えてくれているのです。



いかがですか。

夢の中の人や店が自分の姿を見せてくれていると知っただけで、
全く新しい解釈が生まれて来ました。

 なにげない夢のようですが、瞑想を通して霊的成長を求めるよう、
教えられたメッセージ・ドリームです。



 以上、ほんの一部ですが、「スピリチュアル夢セミナー」のようすを
述べてみました。
振り返ると、33話にもなったのですねえ。


夢セミナーの感想です。

夢の世界は私たちの小さな想像力などふっとばすほど、
多様性に満ちていました。
夢は個人のものでありながらも、
全体性を感じる不思議な感覚にも満ちています。

セミナー中は、
たくさんのインスピレーションが
降りそそぐ時間でもありました。
そして、私達は見守られ、導かれているという
やすらぎのひと時でした。

このセミナーでの発見は
夢がシリーズになっているのを
実際に見せてもらった点です。

一つひとつは全く別のようなのに、
全体から見ると、ストーリーがありました。

自分ひとりでは、なかなか気づきません。
これも、セミナーに来て下さった方々のおかげです。
ありがとうございました。

すべての人に夢が与えられています。
何故だろうと、思いませんか。


次回から第2章「不安な夢たち」です。


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by yumemiryoku | 2009-11-10 21:48 | 第33話 ダルマと万引きの夢